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ニットスニーカーの進化 ナイキ編

昨今のスニーカーブームの一つのトレンドとして、「一体型ニットアッパー」を採用したスニーカーが増えてきました。
特にNIKEとadidasは最新技術の1層構造のニットを使用した製品に、NIKEは「Flyknit(フライニット)」、adidasは「Primeknit(プライムニット)」と名付け、お互いが競い合うように新製品を出しています。

今回はデザイン、素材、生産プロセスなどを考慮して作られている「ニットスニーカー」のお話をします。

ナイキフリー5.0フライニット ナイキフリー5.0フライニット

アッパーがニットは珍しい?

スニーカーのアッパーがニット製品なのは10年以上前から存在しますが、それはTシャツのようなジャージーやスウェットの生地を、表地のパーツとしてカットし、裏に違う生地と一緒に縫い合わせている構造なので普段履いているスニーカーと同じように作られていることがわかります。

「フライニット」や「プライムニット」は生地をカットして縫い合わせる従来のスニーカーと構造が違い、横編機を使い、編み方と編む強さで密度を調整しているため通気性とフィット感や伸縮性を一体型で表現しています。

また、一層構造で使用し靴下の強度を上げたようなアッパーなのでとても軽く、合繊繊維(ポリエステルなど)の糸で編まれているため強度とキックバック(伸縮性)にも優れています。

カットして切り替えることではなく編むことでデザインが決まる

足首アップ

ニットスニーカーは生地を作ることからではなく、セーターと同じように糸1本をどう調理するから始まります。
糸の本数や色数で厚みや柄が変わって行き、編み方でも見え方や密度伸縮性も変わります。
機械で黒、赤、紺の三本の糸を使い分け、履き口部分はより伸縮性が出るようにリブ構造になっています。
ニットで編み上げることで、縫製カ所が少なくストレスフリーになり、デザインの幅も広がり、よりディテールにこだわることが出来ます。

甲
甲部分はメッシュになるように編まれていて、後から靴紐を通すためのループが作れるように「穴が空く編み方」をしています。

かかと部分のサポート

usiro
このフライニットではかかと部分のみ裏地としてサポートが入っていて負荷のかかる部分を安定させています。
最近のフライニットでは、伸縮しない糸を用いて、かかとのサポートを取り除くことにより、軽さを実現しています。

環境面の配慮

縫いしろ

靴下と同じような機械で編まれていますが、つま先ではなく履き口の方から編まれているため、より立体的にするために、このフライニットはソールの貼り付けを除き、踵の部分1か所のみを縫製しています。そのため圧倒的に縫製カ所とカットしたロス部分が普通のスニーカーより少ないため、機能性が優れているとともに廃棄物を抑える働きがあります。

次回はアディダスオリジナルのスニーカーチュブラードゥームPKについてお話しします。

Tubular Doom Primeknit Reflections Pack Tubular Doom Primeknit Reflections Pack


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