大阪府吹田市千里山にある「手染め糸専門店 CIELO(シエロ)」はご存じですか?
CIELO(シエロ)は代表の福島さんが12年前にヘンプのミサンガなどを制作してインターネットで販売していた際、オリジナルで染めていたその糸をお客さんが売って欲しいということから手染め糸の製作・販売が始まりました。きっかけは高校生の時に自分の好きな生地の色や靴がなかったのでそれらを自ら染めたのが始まりだそうです。
シエロ流の手染め
シエロでは名古屋の一宮の糸会社から原糸を仕入れて、京都にある染色材料の専門店「田中直」の染色材を使って染めています。
草木染めから始まり、独学で染色を続けてきたそうです
手染めは「かせ」の状態で染色していきます。
*「かせ」とは、紡いだ糸を染めたり乾かしやすくするように、定量の糸が輪になるように(写真二枚目、三枚目のような)枠に巻いて束にしたもの。
天然繊維と化繊繊維の混紡の糸などは二度、三度と染めることもあり、その偶発的な色の重なりが手染めならではの味わい深さになっています。満月や新月の日に染めることも多く、自然と気持ちが入って不思議と素敵な色に染まるそうです。
糸のネーミング
かせの状態の染め上がった糸を玉の状態にしてから名前を付けます。
映画や舞台、自然が主なインスピレーション源として総体的な味や色のイメージでひとつずつ名前をつけていきます。黄色の色相だけでも「れもん」「パンプルムース」「ひよこ」「月」など多数の種類があります。
水の温度や気温によって染まる色が左右されるため、全く同じものは二度と出来ないそうです。ひとかせ、ひとかせ、物語を紡ぐように、思いを込めて制作している手染め糸。名前の由来や糸に込められた思いを知ることで 糸の魅力を感じることが出来、より一層創作意欲が湧くことでしょう。
一本の糸の魅力と編み物の楽しさ
「器用・不器用ではなく、糸の魅力を通じて編み物の間口を広げていきたい。」と語るCIELOの黒坂さん。
主に編み物で挫折した方や苦手意識がある方に向けて「気軽に作れるということや、そのものに対する愛情・それを身につけることで生まれる気持ちの高揚を多くの人に体験してもらいたい。」という想いから、まずは編まなくても糸に触れて、指先だけで簡単に作れるコサージュやアクセサリー・カメラストラップなど、手芸初心者でも作れるアイテムの提案やワークショップも開催しています。
糸を通して人の輪が広がっていくことが多く、価値観や想いに共感してくれる方が増えて、喜びが連鎖していく 素敵なサイクルが生れるようなモノ作りをしていると思いました。女性的な感性を大切にしたモノづくり。想いのこもった唯一無二の手染めの糸に出会いに訪れてみてはいかがでしょうか。
シエロの店内はナチュラルな空間に、空、山、海、季節などをイメージした色鮮やかな糸がずらりと並んでいます。オリジナル手染め毛糸・コットン・ファン シーヤーン・麻紐(ヘンプ、ラミー、リネン、ジュート)を中心に手作り材料やキットの販売、ワークショップなどを開催しています。
CEILOショップ(katarina*)
場所 :〒565-0842 吹田市千里山東2丁目16-10 2F-201
電話:06-6339-5653
営業時間:11:00~18:00
定休日:木・金・日曜日
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