ニッティングバード

ニット専門のウェブマガジン

シエロの染色体験

以前ニッティングバードの記事でご紹介させていただいた「手染め糸専門店 CIELO(シエロ)」 独特な表現による色彩と、女性ならではの感性で絵を描くような染色方法で一点モノの糸を作るシエロ。今回はそんな創作意欲の湧く糸を作る「シエロ」の染色の秘密について迫ります。 *糸の産地や染色剤の種類、助剤名、手法などは企業秘密もあるので隠してあります。 原料になる糸や染色材はどこで手に入れていますか? -原料になる糸は、国内の糸商から仕入れています、中には別注で作っていただいている糸もあります。染料は老舗染料店の染色剤を使っています。染色自体は色々なワークショップにも参加し...

あむかわアミーナ イラストシートでジャカード柄を編む 実践編vol.2

この記事は「あむかわアミーナで学ぶ編み機のこと」と「あむかわアミーナ きれいに編む方法を解説 実践編 vol1」の続きです。この二つの記事を読んでいただけるとより理解が進むと思います。 編み機のこと、すこしずつご理解いただけていますか? やってみたい!と実際にお声掛けいただくことも増え、先月に行なった自由参加のワークショップも幅広い年代の方に楽しんでもらえてとても嬉しかったです。今後もできる限り、触れる・学べる機会をつくりたいなあと思う今日この頃。 さて、あむかわアミーナ徹底解説も3.回目。今回は最大の売りともいえるイラスト編み(ジャカード)を解説&実践していきます。 イ...

熊本県八代の雑貨店『KoKIN』

全国的にも有名なイグサや冬トマト、晩白柚などの特産があり、海、川、温泉や山など自然があふれる街「熊本県八代(やつしろ)市」。最近では「子育て支援」や「就農・創業」の支援に力を入れており、移住者も増えている魅力的な地域の一つです。 今回はニッティングバードの糸をお取り扱いいただいている熊本県の八代市にある「KOKIN」のご紹介です。 お店のコンセプトを教えてください。 「地に足の着いた暮らしのスタイルを確立する」 -八代に住んでいて八代らしく、日本らしく今の生活スタイルの中でちょっとずつモノを取り入れてもらうというのを提案しています。八代は地方で、いい意味での...

ニッティングバードのワークショップ@西梅田 UNDER CARAVAN

3月23日から27日の5日間「西梅田 UNDER CARAVAN」に参加します。 「西梅田 UNDER CARAVAN」は西梅田地下1階歩行者道路のかつては噴水が流れていた待ち合わせスポットで開催される期間限定のポップアップイベントです。 ニッティングバードは春夏を中心とした「一期一会糸」などのオリジナル糸や、糸ガチャや糸チョコなども販売いたします。 期間:2017年3月23日~27日 時間:11時~20時 場所:西梅田地下歩行者道路ガーデンアベニュー(ハービスプラザB1噴水前-西梅田駅(四つ橋線)北改札すぐ-阪神梅田駅西改札すぐ) 一期一会糸は催事のみ...

あむかわアミーナ きれいに編む方法を解説 実践編 vol1

前回の「あみかわアミーナで学ぶ編み機のこと」ではあむかわアミーナの道具やパーツについて家庭用編み機と比較しながら解説していきました。今回は実際に稼動させてみて、より一層の理解を深めていきたいと思います。 編めない理由を考察しながら実践編の基礎として、編みはじめ(作り目)と編み終わり(始末)の方法をたくさんご紹介していきます。 編めない理由 編み機を動かして実践編に行く前に、「あむかわアミーナ」のレビューが何故悪いのか仮説を立てたいと思います。 「あむかわアミーナ」は年齢制限や「かんたん!」とうたっているように、「編み機を知らない」「触ったことがない人」でも出来るように設計さ...

布草履が進化したルームシューズ「MERI」

古来イグサで作られてきた日本の伝統的な履物「草履」。北国ではおばあちゃんの知恵として素材を変えて「布ぞうり」として親しまれています。「MERI(メリ)」はそんな「布ぞうり」が元になり一から素材を編んで作り、さらに一つ一つ手作業で編み上げた「ニット製ルームシューズ」のブランドです。 「MERI」は俗に言うプロダクトアウト型とは違うニット工場が始めた「ファクトリーブランド」。ニットの工場がいかにしてオリジナルブランド「MERI」を育て人々の心を捉えていったのか。履き慣れると普通のスリッパがではものたりなくなってしまうと言われる「MERI」独自のルームシューズが生まれる物語を追っていきます。...

シーティング編み

シーティング編みを知っていますか?「シーティング編み」とは「ふじわらまいか」さんが考案した特殊な不織布のシートに引き抜き編み編んで装飾していく誰でも編める全く新しいタイプの編み物です。簡単でありながら、シートの仕組みと合理的な編み方で様々な立体的な作品や変わった編みぐるみも作る事ができます。特許第4843761号を取得し、日本発明振興協会「第29回優秀考案賞」や日本ホビー協会「第22回ホビー大賞」なども受賞している「シーティング編み」の魅力に迫っていきたいと思います。 シーティング編みはどのように生まれましたか? ー2008年のある日突然、シートの土台となる切れ目の線が突然湧い...

引き揃え糸 「一期一会糸」 通販開始

引き揃え工業糸/一期一会糸が出来るまで ニッティングバードは取材やニット製品の生産のために日本各地のニット工場にお伺いしています。工場を俯瞰で見るといろいろな問題を見えてきて、一つの問題に行き着きました。 「製品を作るのに残った糸はどうなるのか?」ということです 普通はニット工場に生産をお願いする際、工場側が直接糸商と取引をして糸を購入します。生産をしている最中に、少なからず糸は残糸として必ず残ります。 私たちがニット工場にお願いして生産する際には、自分たちで直接糸商と取引して糸を発注しているので、生産後の「残った糸の回収」を必ず行います。この糸を回収するところから「一期一...

あむかわアミーナで学ぶ編み機のこと

以前の記事「編み機の歴史とこれから」でも少し紹介した初めての手芸を楽しく学ぶおもちゃのひとつとして、昨年11月にタカラトミーから発売された「あむかわアミーナ」 プラスチック製のおもちゃでありながら、本格的な編み機の構造になっています。 amazonのレビューなどは評価が著しく悪いですが、何故そうなっているのか。果たして本当に使いづらいのか。私たちプロの目線から家庭用の編み機との比較も交えつつ、「あむかわアミーナ」を分析していきたいと思います。後日、ニットテキスタイルアーティスト/家庭用編み機研究家の宮田明日鹿さんにも、客観的に検証するために記事を執筆いただいているので、楽しみにお待...

すてきにハンドメイド2017年3月号

本日2017年2月21日発売の「すてきにハンドメイド2017年3月号」ニッティングバードの田沼の「ザクザク編みのルームシューズ」作品が載っています。 ザクザク編みのルームシューズ 今回は極太糸を使い「細編み」、「バック細編み」と「引き抜き編み」の基礎的な編み方でルームシューズを編んでいきます。 足の底部分の「細編み」「バック細編み」の回数を調整するだけで子供から~大人の男性サイズにあった大きさに調整できますので家族みんなの分も作ってみてもいいかもですね。 使用している糸 「DMC Hoooked RIBBONXLフックドゥ リボンXL」を使って基本作品を「ダルマ糸 夢色木...

強撚糸の世界

手編みではあまり聞くことのない「強撚糸(きょうねんし)」ですが、「機械編み」や「織物」の世界ではよく使われます。 編み立てをしてスワッチを作ってゲージを取ってから→サイズ通りぴったりと作るのが普通の作り方ですが、「強撚糸」は狙って作ることが難しく、半分偶発的にデザインをすることが出来るのが特徴です。 「意図的なもの」と「偶発的なもの」両方を知ることで「ニットのデザイン」の幅が広がります。 強撚糸ってなに? まず「撚糸」についてわからない方は過去記事→「撚糸について」を参照してから続きを読むと理解しやすくなります。 強撚糸は糸に必要な撚り(ねじり)を、S方向もし...