ニッティングバード

ニット専門のウェブマガジン

あむかわアミーナ きれいに編む方法を解説 実践編 vol1

前回の「あみかわアミーナで学ぶ編み機のこと」ではあむかわアミーナの道具やパーツについて家庭用編み機と比較しながら解説していきました。今回は実際に稼動させてみて、より一層の理解を深めていきたいと思います。 編めない理由を考察しながら実践編の基礎として、編みはじめ(作り目)と編み終わり(始末)の方法をたくさんご紹介していきます。 編めない理由 編み機を動かして実践編に行く前に、「あむかわアミーナ」のレビューが何故悪いのか仮説を立てたいと思います。 「あむかわアミーナ」は年齢制限や「かんたん!」とうたっているように、「編み機を知らない」「触ったことがない人」でも出来るように設計さ...

布草履が進化したルームシューズ「MERI」

古来イグサで作られてきた日本の伝統的な履物「草履」。北国ではおばあちゃんの知恵として素材を変えて「布ぞうり」として親しまれています。「MERI(メリ)」はそんな「布ぞうり」が元になり一から素材を編んで作り、さらに一つ一つ手作業で編み上げた「ニット製ルームシューズ」のブランドです。 「MERI」は俗に言うプロダクトアウト型とは違うニット工場が始めた「ファクトリーブランド」。ニットの工場がいかにしてオリジナルブランド「MERI」を育て人々の心を捉えていったのか。履き慣れると普通のスリッパがではものたりなくなってしまうと言われる「MERI」独自のルームシューズが生まれる物語を追っていきます。...

シーティング編み

シーティング編みを知っていますか?「シーティング編み」とは「ふじわらまいか」さんが考案した特殊な不織布のシートに引き抜き編み編んで装飾していく誰でも編める全く新しいタイプの編み物です。簡単でありながら、シートの仕組みと合理的な編み方で様々な立体的な作品や変わった編みぐるみも作る事ができます。特許第4843761号を取得し、日本発明振興協会「第29回優秀考案賞」や日本ホビー協会「第22回ホビー大賞」なども受賞している「シーティング編み」の魅力に迫っていきたいと思います。 シーティング編みはどのように生まれましたか? ー2008年のある日突然、シートの土台となる切れ目の線が突然湧い...

引き揃え糸 「一期一会糸」 通販開始

引き揃え工業糸/一期一会糸が出来るまで ニッティングバードは取材やニット製品の生産のために日本各地のニット工場にお伺いしています。工場を俯瞰で見るといろいろな問題を見えてきて、一つの問題に行き着きました。 「製品を作るのに残った糸はどうなるのか?」ということです 普通はニット工場に生産をお願いする際、工場側が直接糸商と取引をして糸を購入します。生産をしている最中に、少なからず糸は残糸として必ず残ります。 私たちがニット工場にお願いして生産する際には、自分たちで直接糸商と取引して糸を発注しているので、生産後の「残った糸の回収」を必ず行います。この糸を回収するところから「一期一...

あむかわアミーナで学ぶ編み機のこと

以前の記事「編み機の歴史とこれから」でも少し紹介した初めての手芸を楽しく学ぶおもちゃのひとつとして、昨年11月にタカラトミーから発売された「あむかわアミーナ」 プラスチック製のおもちゃでありながら、本格的な編み機の構造になっています。 amazonのレビューなどは評価が著しく悪いですが、何故そうなっているのか。果たして本当に使いづらいのか。私たちプロの目線から家庭用の編み機との比較も交えつつ、「あむかわアミーナ」を分析していきたいと思います。後日、ニットテキスタイルアーティスト/家庭用編み機研究家の宮田明日鹿さんにも、客観的に検証するために記事を執筆いただいているので、楽しみにお待...

すてきにハンドメイド2017年3月号

本日2017年2月21日発売の「すてきにハンドメイド2017年3月号」ニッティングバードの田沼の「ザクザク編みのルームシューズ」作品が載っています。 ザクザク編みのルームシューズ 今回は極太糸を使い「細編み」、「バック細編み」と「引き抜き編み」の基礎的な編み方でルームシューズを編んでいきます。 足の底部分の「細編み」「バック細編み」の回数を調整するだけで子供から~大人の男性サイズにあった大きさに調整できますので家族みんなの分も作ってみてもいいかもですね。 使用している糸 「DMC Hoooked RIBBONXLフックドゥ リボンXL」を使って基本作品を「ダルマ糸 夢色木...

強撚糸の世界

手編みではあまり聞くことのない「強撚糸(きょうねんし)」ですが、「機械編み」や「織物」の世界ではよく使われます。 編み立てをしてスワッチを作ってゲージを取ってから→サイズ通りぴったりと作るのが普通の作り方ですが、「強撚糸」は狙って作ることが難しく、半分偶発的にデザインをすることが出来るのが特徴です。 「意図的なもの」と「偶発的なもの」両方を知ることで「ニットのデザイン」の幅が広がります。 強撚糸ってなに? まず「撚糸」についてわからない方は過去記事→「撚糸について」を参照してから続きを読むと理解しやすくなります。 強撚糸は糸に必要な撚り(ねじり)を、S方向もしくはZ方...

手編みと腕編みのワークシップ@蔵前NEWOLDSTOCK TOKYO(第2回)

2016年1月28日29日、蔵前のNEWOLD STOCKで開催したワークショップを楽しく終えることができました。今回も素敵な出会いがたくさんありましたので少し振り返りたいと思います。 編み物が久しぶりだというお客様と、かぎ針はしますが棒針はほとんど初めてだというお客様も素敵なスヌードを完成しました。25mm幅の輪針で編んでいくのでサクサク編んでいけました。 男性も参加したアームニッティング(腕編み)。皆さん時間が余ったせいか、復習にもう一度!と解いて編みなおすお客様も。一度編んだ作品より二回目に編んだ作品はよりクオリティ...

「編み物の技術」だけでアランセーターを生まれ変わらせる

柄やデザインは気に入っているけれどどうにもサイズが合わない古着のセーターや古くなった手編みのセーターを持っている人はいると思います。 1本の糸で編まれた「編み物」の構造だからこそできる方法で、ミシン要らずのお直し(リメイク)に挑戦してみました。 古着や一昔前のセーターは全体的にオーバーサイズ。ドロップショルダーになるのは良いけれど、どこかしっくりきません。 今回のアランセーターは「ウール100%の古着のセーター」だということもあり、「一度糸に戻してから編み直す」という方法は取らずに、裾のリブより上のケーブル柄1リピート分(約10センチ)ほどカットして着丈を短く調整し...

大切な人の形見のセーターの編み直しを巡る旅

ある時、千葉県在住のMさんから「ニットのお修理をして欲しい」とのお問い合わせが来ました。 私たちニッティングバードは手編みから機械編みもやります、また糸からデザインをして製品を作ることも出来ます。しかし、ニットのプロであるとはいえ「お修理」とはなると話は別です。 本業ではありませんが、ほとんどのお修理屋さんで断わられてニッティングバードにご依頼がきました。 私たちがやらなければおそらくはこれは誰も出来ないだろうという理由と「ニットで世界をやさしく」というコンセプトを掲げている身として引き受けさせていただきました。 ここからお修理の旅が始まります。 ...

アームニッティング 編み方の基本と応用 

アームニッティング(腕編み)は道具を一切使わず、糸と左右の腕全体を使ってスポーツのように編み進めていく「編み物」です。 アームニッティングは超極太の糸で編むので、1目1段が速く初心者も始めやすいという側面もあれば、編み目が大きいということもあり「編み物経験者」が再度「編み構造を理解」することもできると思います。 今回は「アームニッティングの基本と応用」として、初心者にも始めやすい編み方や、編み物を普段やっている人も応用や編み構造の確認ができるように写真と動画でまとめました。 記事と一緒に動画を見ていただけたらより理解を深めていただけると思います。 手編みとの違い...